愛農かまどは、戦後から昭和30年代にかけて愛農会の生活改善事業として全国の農村に普及されました。

当時、農村家庭では煮炊きは薪や木炭で行われており、日本の森林資源が枯渇してしまうことを心配した愛農会創始者小谷純一(写真)が、
少ない薪で調理ができる熱効率の良いかまどの開発を呼びかけ、料理研究家の酒井章平氏が考案したのがこの愛農かまどです。


昭和30年代中ごろになり農村にもプロパンガスが普及するようになってからは普及の必要もなくなり、その存在は忘れ去られていましたが、

2004年に三重多気町在住の愛農会員の野呂由彦(のろ よしひこ)さんが近隣に住む故 北村勝一(きたむら かついち)さん(2015年92歳でご逝去)の指導のもとご自宅に設置されたことで技術と木型が野呂さんに手渡され、愛農かまどは現代に息を吹き返しました。


その後、ブルーベリーフィールズ紀伊国屋の岩田康子さんからの依頼を受け2005年に滋賀県大津市にある同社のレストランに一基の愛農かまどが設置されたのを皮切りに、紀伊国屋が経営する他のカフェやレストランにも次々と建てられていきました。
そうして愛農かまどは多くの人に知られることとなり、全国にじわじわと広がっています。


 三重県伊賀市にある愛農学園の敷地内にも2015年に1基が設置され、愛農会主催の各種講習会・小学生を対象とした食と農といのちを学ぶ自然学校・愛農高校の生徒の休日のご飯炊きなどに活躍しています。

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